コラム

屋根材の耐用年数はどう決まる?メーカー表記の正しい読み方

2026.01.07

「この屋根材は30年耐久です」

「メーカー保証は25年あります」

この“年数”を、そのまま信じて説明していませんか?

実は、

耐用年数・保証年数・実際の寿命はすべて別物です。

本記事では、法人・個人事業主向けに

を整理します。

そもそも「耐用年数」とは何か?

屋根材の年数表記には、複数の意味があります。

① 法定耐用年数(税務上の年数)

減価償却のための数字である

金属屋根やスレートには、税法上の耐用年数があります。

しかしこれは会計処理用の数字であり、実際に屋根が使える年数とは別です。

実務で施主から聞かれても「税務上の話です」と分けて説明する必要があります。

② メーカー想定耐用年数

試験データと過去実績から算出される

メーカーは、

などを基に「このくらいは性能を維持できる」と想定します。

ただし前提条件があります。

標準施工・標準環境が前提

これらが守られていることが前提です。

③ 実際の現場耐用年数

立地条件で大きく変わる

同じ材料でも寿命は変わります。

施工精度が寿命を左右する

実際のトラブルは、

で起きるケースが非常に多い。

つまり、

材料単体の年数=屋根全体の寿命ではない

ということです。

メーカー表記でよくある誤解

「30年耐久」=30年間ノーメンテナンス?

保証内容を確認する

多くの場合は

を指します。

色あせやチョーキングは対象外であることが一般的です。

「SGLは30年、ガルバは25年」だから長持ち?

材料グレードだけでは判断できない

確かにSGLは耐食性が向上しています。

しかし実際の耐久性は

で差が出ます。

屋根材の耐用年数を決める4つの要素

① 塗膜性能

塗膜が劣化=見た目以上に性能低下

グレードによって耐候年数は変わります。

② めっき層(防錆性能)

鋼板の“中身”が寿命を決める

ガルバリウム鋼板とSGL鋼板では

めっき組成が異なります。

ここが防食性能の差になります。

③ 板厚

薄い=必ずしも悪いではないが

0.35mmと0.4mmでは

剛性・変形耐性に差が出ます。

施工時の扱いやすさや変形リスクにも影響します。

④ 納まり・施工精度

実は最も重要

雨仕舞いの設計、ビス位置、防水紙の重ねなど、

施工次第で寿命は10年以上変わることもあります。

施主説明で使える“正しい伝え方”

「材料寿命」と「屋根寿命」を分けて説明する

例文

「材料自体は30年相当の性能がありますが、

環境や施工条件によって実際のメンテナンス時期は変わります」

と説明すると誤解が減ります。

保証内容は必ず具体的に説明

穴あき保証なのか、塗膜保証なのか

保証範囲を曖昧にすると後のクレームに繋がります。

まとめ|年数だけで判断しない

屋根材の耐用年数は、

の掛け算で決まります。

メーカーの年数表記は参考値であり、

絶対保証ではありません。

法人・個人事業主の方は、

「年数」ではなく

“どの条件でその年数なのか”を読む力が重要です。

一覧へ戻る

Contact
お問い合わせ

お問い合わせ・ご相談はお気軽にどうぞ。
どんな些細なことでも、まずはお気軽にご連絡ください。

Tel.042-595-5524

受付時間9:00~18:00(日曜日除く)