2025.09.05
建材を選ぶとき、「できるだけ安く抑えたい」と考えるのは当然のことです。原価を下げれば利益が残りやすくなり、施主からの見積りの印象も良くなります。
しかし、「価格の安さ」だけを基準に材料を選ぶと、後々トラブルにつながるリスクもあることをご存じでしょうか?
この記事では、建材の価格が決まる仕組みや、見えないコスト・付加価値について解説しながら、価格だけにとらわれずに建材を選ぶための視点をご紹介します。
近年の鉄・銅・アルミ・木材・石油系素材の価格上昇が、屋根材や外壁材といった主要建材の価格に大きく影響しています。原材料はほぼすべて輸入に頼っており、世界情勢や為替の影響を強く受けるのが特徴です。
建材は重く・かさばり・輸送に手間がかかるため、物流費や倉庫保管費がコストを押し上げます。また、メーカー・加工工場・流通業者・現場への運搬までの中間に多くの人手が関わるため、人件費の上昇も価格に影響します。
同じ用途の建材でも、耐久年数・保証内容・施工性・防災性能などの性能差があり、それが価格差として表れます。ブランド力のあるメーカーほど、アフターサポートや認定制度などが整っており、価格以上の価値を提供している場合があります。
安価な材料の中には、寸法精度が悪かったり、施工性が低く職人の手間が増える製品もあります。こうした建材は施工ミスやトラブルの原因となり、結果として手直しややり直しのコストが発生することがあります。
耐久性や防水性が低い製品を選んでしまうと、数年後に塗装・補修が必要になるケースも少なくありません。短期的なコストダウンが、長期的な維持コスト増加につながることも多いのです。
安さを優先して納品後に不具合が発覚した場合、クレームや信頼失墜につながることがあります。「安かろう悪かろう」で終わらないためには、品質や施工実績にも目を向ける視点が重要です。
建材商社は、価格だけでなく施工性や納期、保証対応、施工事例などを加味した製品提案を行っています。現場を理解している商社なら、現実的な提案が可能です。
購入価格だけでなく、施工にかかる手間・納期・メンテナンス・保証・施主満足度まで含めて“総合的にコストが低く抑えられるか”という視点で材料を選ぶことが、結果的に正しい選定になります。
建材選びで重要なのは、“安さ”ではなく“納得できる価値”です。長く使い続ける素材であるからこそ、品質・性能・供給体制・保証体制なども含めて選ぶことが、施工会社や工務店にとっての信頼構築につながります。
鈴屋商事では、現場目線に立った建材提案を行い、価格と品質のバランスを重視した調達を支援しています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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